白井政幸

目標署名8000筆以上、2月15日まで募る

 松戸市(千葉県)が一昨年に策定した「新病院整備基本計画」の是非を問う住民投票を実現させるための署名活動が1月15日から始まり、17日には「実現させる会」が主催する総決起集会が行われた。
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総決起集会で講演した医療経営コンサルタントの滝沢裕氏も「松戸市は計画を白紙撤回し、市民の意見を聞くべきだ」と語った。筆者撮影。


 この「新病院整備基本計画」とは、耐震化や老朽化が問題とされていた現・市立病院(上本郷4005番地)を移転新築化させる計画案で、当初は市立病院に近い運動公園や千駄堀地区、または現在地の耐震化工事なども検討されていた。
 
 ところが、一昨年12月に突然、市の南部にある、紙敷土地区画整備組合66号地(JR武蔵野線・北総鉄道線東松戸駅に隣接)を建設予定地としての土地取得および設計に関する予算案が市議会で可決した。さらに昨年3月には隣接する67号地の土地取得に関する決議案がやはり市議会を通ったのだ。
 
 この間に市立病院がある地元住民(上本郷・北松戸・松戸新田・新作など)に関する説明は一切なく、さらに新病院建設に関する予算は今年3月以降の市議会で審議するはずなのに、市は「広報まつど」で既に新病院建設が決定したかのように市民に誤解させる広報活動を展開している。さらに地元住民の意見を封じ込めるかのような地区別の住民説明会の実施や、市政懇談会のテーマに「市立病院問題」を慌てて入れるようなことをするなど、地元住民の神経を逆なでするようなことしかやっていない(市長と住民との直接対話が行われたのが昨年5月末のみ)。
 
 さらに、建設費においても200億円超を要し市の負債総額が約2100億円に膨れ上がるだけではなく、経営面も毎年30億円の赤字を抱える恐れがあり、医師(約10名)看護師(約50名)不足が解消されない上に、「東葛飾地区北部の中核病院のはずなのに、なぜ南部の紙敷に移すのか」「市川・鎌ヶ谷の人にも来てもらうのならともかく、松戸市民や流山・柏など北部の人は不便極まりない」という声もある。
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総決起集会で配られた署名活動に関するビラ。筆者撮影


 これまで地元住民側は「紙敷移転を凍結し、(本当に必要な)1号館の耐震化工事の再考」をもとめる請願を出したが市議会で不採択とされた。この請願は年1回しか出せないことから、上本郷地区の町内会が中心となり「新病院整備基本計画の賛否を問う住民投票を実現させる会」が結成され、署名活動を実施することになった。

 総決起集会では、松戸市で初の住民投票を求めるということで、署名活動にかんする質問のほかに、「この署名で市から圧力を加えられないか」「地元住民だけしか関心をもってくれないのでは?」という不安の声も聞かれたが、「実現させる会」側から個人情報保護法で守られることの説明や松戸駅での署名活動では多くの方が関心をもってくれたという話に多くの拍手もあり、住民投票実現に必要な約8000人以上の署名を集めるということで集会に参加した住民(約200名)の意思統一が十分に図られた。
 
 松戸市立病院の移転問題は、地元住民の問題ではなく松戸市民全体の問題である。市議会と市役所など、越えなければいけない壁はあるが、松戸が将来夕張や銚子と同じ事態にならないためにも、住民投票を実現させてほしいと思う。


参考サイト
北松戸商店会
http://kitamatsudo-shotenkai.hp.infoseek.co.jp/