広島県知事・湯崎英彦さんは、就任早々の2009年12月26日、構想日本に委託して事業仕分けを実施しました。
大盛況、年の瀬「事業仕分け」 広島・湯崎県政(2)-JanJanニュース
http://www.news.janjan.jp/living/0912/0912264816/1.php
湯崎さんは、2010年度は100事業程度に対して仕分けを実施する方針です。
これに対して、広島県議会も、県による事業仕分けの対象事業について、独自に審議するそうです。
仕分け事業を独自に審議 '10/2/5
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201002050034.html
議員の間からは、事業仕分けに対して、「議員より仕分け人の言うことを聞くのか」「議会提出資料より詳しい資料を出していた」などと不満の声が上がっていたのも確かです。

■「仕分け」は選挙で選ばれた知事・議会の仕事
もともと、「事業仕分け人」が行なっている仕事は、知事、そして最終的には、議会がすべき仕事です。
広島市の秋葉市長は2003年度に既に「公共事業見直し委員会」を設置し、そこで時間を掛けながら公共事業の見直しに取り組み、多くのハコモノをストップさせたり、国による直轄事業への負担金を見直した実績があります。その秋葉市長が指摘されている以下のことが、正鵠を射ている、と感じます。
2009年12月1日記者会見「平成21年(2009年)第5回市議会定例会の提出案件について」
http://www.city.hiroshima.jp/www/contents/0000000000000/1259633343737/index.html
「それで今回の事業仕分けの仕方を見ると、お役人の作った予算を政治家、政治家というのは要するに有権者から選ばれた代表が、お役人が作った予算について最終的な判断を行う。ですから民主主義の一番基本的な形で、有権者が選んだ人が最終的に予算の決定を行うということがとても大事だと思います。
(中略)
首長はともかく行政組織のトップとしてこれは選挙で選ばれるということで、そもそもの地方自治の成り立ちというのは、お役人が作った例えば予算を、有権者が選んだ首長が最終的に判断をするんだということですから、ある意味で首長が最終判断をして予算を組むということは、事業仕分けがシステム的に実は組み込まれているのが地方自治の姿だというふうに考えることができます。」
■機能不全だった議会
しかし、残念ながら、裏を返せば、広島県の場合、いままで議会があまり本来の意味で機能していなかったからこそ、事業仕分けを知事が外部にお願いしてやらざるを得なくなったという側面はあるのではないでしょうか?
檜山俊宏・元議長が覇権を握っていた2003年以前は、広島県議会のあり方は特にひどかった。檜山さんの一派が、いわば「裏でねじ込んだ」事業が毎夏、補正予算化され、実施されていたそうです。議会(檜山さんら)が県政をチェックする役目を忘れ、言い方は悪いが食い物にする側に回ってしまった。檜山さんが覇権を失って以降は、状況は少しはマシになりました。しかし、一部の県議は利益誘導ができにくくなったことから、教職員の悪口を言うことで人々の溜飲を下げることに走ったりしています。
■県の事業仕分けで「ガツン」と殴られた県議会
そう考えると、県が今回事業仕分けを行なったことは、議会の頭をガツンと殴り、目を覚まさせた、といえるでしょう。議員たちも「なにくそ」と思いだしたのです。それは良いことです。
■期待される県民視点の議論
今回実施された県の事業仕分けでもたしかに県民の間から疑問もあります。たとえば、防災分野にコストを過剰に求めるのはいかがなものか?という、以下のような県民のブログ上でのご意見はもっともです。
広島県の事業仕分け (ブログ・have my day。。。。maybe)
http://yanji326.blog68.fc2.com/blog-entry-158.html
(以下、抜粋)
「防災事業ほど、非効率的なものはない。
いつ起こるかわからない災害に備えるのだから。
もしかしたら、100億円を投入しても無駄になることもあるだろう。
しかし、政治は、そこに住んでいる人たちの命と財産を守る義務がある。
「防災ヘリを広島市や県警と共有する。」
効率よくするために。
災害時の住民の命をどうやって救う気があるのだろうか?
災害時には、広島市も県警もヘリを必ず必要とする。
なので、災害時には、広島市と県警と使う時間帯を決めておくというのだろうか?
危機管理課長の発言は、人として当たり前な発言だった。
「救助は時間との勝負だ」
このような発言をしなければわからない人が、事業仕分けをする価値があるのだろうか?」
(抜粋、以上)
防災に限らず、県民の命を軽んじるような結果にならないためにも、議会がきちんとモノを言わねばならないのです。
裏を返せば、議会がきちんとしていないから、結局、こういう乱暴なやり方を取らざるを得ない、ともいえたのが今までの現状ではないでしょうか?
「仕分け人」による仕分けは「あくまで非常手段」で「参考意見」と心得るべき。最終的には、ともに選挙で選ばれた知事が予算を提案し、議会が最終決定するべきなのです。
今後は前向きに「事業仕分け人に頼らないで済む地方自治」を、湯崎さんも議会も良い意味での「チェックアンドバランス」により、取り戻していただきたいと思います。
関連記事
「湯崎英彦の宝さがし」知事が県民と直接対話広島・湯崎県政(6)
http://www.janjannews.jp/archives/2564808.html
鞆の浦「課題に立ち返り、解決の道を」広島・湯崎県政(5)
http://www.janjannews.jp/archives/2285491.html
現地で鞆架橋賛否両派と意見交換へ 広島・湯崎県政(4)
http://www.janjannews.jp/archives/2168368.html
「県民との対話でニーズ汲み取ろう」 広島・湯崎県政(3)
http://www.janjannews.jp/archives/2156283.html
大盛況、年の瀬「事業仕分け」 広島・湯崎県政(2)
http://www.news.janjan.jp/living/0912/0912264816/1.php
「鞆の浦」埋立て架橋計画、事実上白紙に-広島・湯崎県政(1)
http://www.news.janjan.jp/area/0912/0912034001/1.php
「知事」ではなく「湯崎さん」と呼んでください-広島県知事、初登庁
http://www.news.janjan.jp/government/0912/0911303881/1.php
広島県知事選、かくして湯崎英彦さんは勝利した
http://www.news.janjan.jp/government/0911/0911082868/1.php
県政無惨 広島県知事引退で残された苦すぎる教訓
http://www.news.janjan.jp/government/0906/0906245734/1.php
関連リンク
ようこそ知事室へ
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/page/1173257463983/index.html
湯崎さんのTWITTER
http://twitter.com/yuzakihide
広島県議会
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/gikai/
◇記者の「ブログ」「ホームページ」など
広島瀬戸内新聞ニュース
http://hiroseto.exblog.jp
大盛況、年の瀬「事業仕分け」 広島・湯崎県政(2)-JanJanニュース
http://www.news.janjan.jp/living/0912/0912264816/1.php
湯崎さんは、2010年度は100事業程度に対して仕分けを実施する方針です。
これに対して、広島県議会も、県による事業仕分けの対象事業について、独自に審議するそうです。
仕分け事業を独自に審議 '10/2/5
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201002050034.html
議員の間からは、事業仕分けに対して、「議員より仕分け人の言うことを聞くのか」「議会提出資料より詳しい資料を出していた」などと不満の声が上がっていたのも確かです。

湯崎さんの事業仕分けで「奮起」した?広島県議会。前向きな意味での「なにくそ」という気持ちで、県民のための議論をがんばってほしい。(画面キャプチャ筆者
■「仕分け」は選挙で選ばれた知事・議会の仕事
もともと、「事業仕分け人」が行なっている仕事は、知事、そして最終的には、議会がすべき仕事です。
広島市の秋葉市長は2003年度に既に「公共事業見直し委員会」を設置し、そこで時間を掛けながら公共事業の見直しに取り組み、多くのハコモノをストップさせたり、国による直轄事業への負担金を見直した実績があります。その秋葉市長が指摘されている以下のことが、正鵠を射ている、と感じます。
2009年12月1日記者会見「平成21年(2009年)第5回市議会定例会の提出案件について」
http://www.city.hiroshima.jp/www/contents/0000000000000/1259633343737/index.html
「それで今回の事業仕分けの仕方を見ると、お役人の作った予算を政治家、政治家というのは要するに有権者から選ばれた代表が、お役人が作った予算について最終的な判断を行う。ですから民主主義の一番基本的な形で、有権者が選んだ人が最終的に予算の決定を行うということがとても大事だと思います。
(中略)
首長はともかく行政組織のトップとしてこれは選挙で選ばれるということで、そもそもの地方自治の成り立ちというのは、お役人が作った例えば予算を、有権者が選んだ首長が最終的に判断をするんだということですから、ある意味で首長が最終判断をして予算を組むということは、事業仕分けがシステム的に実は組み込まれているのが地方自治の姿だというふうに考えることができます。」
■機能不全だった議会
しかし、残念ながら、裏を返せば、広島県の場合、いままで議会があまり本来の意味で機能していなかったからこそ、事業仕分けを知事が外部にお願いしてやらざるを得なくなったという側面はあるのではないでしょうか?
檜山俊宏・元議長が覇権を握っていた2003年以前は、広島県議会のあり方は特にひどかった。檜山さんの一派が、いわば「裏でねじ込んだ」事業が毎夏、補正予算化され、実施されていたそうです。議会(檜山さんら)が県政をチェックする役目を忘れ、言い方は悪いが食い物にする側に回ってしまった。檜山さんが覇権を失って以降は、状況は少しはマシになりました。しかし、一部の県議は利益誘導ができにくくなったことから、教職員の悪口を言うことで人々の溜飲を下げることに走ったりしています。
■県の事業仕分けで「ガツン」と殴られた県議会
そう考えると、県が今回事業仕分けを行なったことは、議会の頭をガツンと殴り、目を覚まさせた、といえるでしょう。議員たちも「なにくそ」と思いだしたのです。それは良いことです。
■期待される県民視点の議論
今回実施された県の事業仕分けでもたしかに県民の間から疑問もあります。たとえば、防災分野にコストを過剰に求めるのはいかがなものか?という、以下のような県民のブログ上でのご意見はもっともです。
広島県の事業仕分け (ブログ・have my day。。。。maybe)
http://yanji326.blog68.fc2.com/blog-entry-158.html
(以下、抜粋)
「防災事業ほど、非効率的なものはない。
いつ起こるかわからない災害に備えるのだから。
もしかしたら、100億円を投入しても無駄になることもあるだろう。
しかし、政治は、そこに住んでいる人たちの命と財産を守る義務がある。
「防災ヘリを広島市や県警と共有する。」
効率よくするために。
災害時の住民の命をどうやって救う気があるのだろうか?
災害時には、広島市も県警もヘリを必ず必要とする。
なので、災害時には、広島市と県警と使う時間帯を決めておくというのだろうか?
危機管理課長の発言は、人として当たり前な発言だった。
「救助は時間との勝負だ」
このような発言をしなければわからない人が、事業仕分けをする価値があるのだろうか?」
(抜粋、以上)
防災に限らず、県民の命を軽んじるような結果にならないためにも、議会がきちんとモノを言わねばならないのです。
裏を返せば、議会がきちんとしていないから、結局、こういう乱暴なやり方を取らざるを得ない、ともいえたのが今までの現状ではないでしょうか?
「仕分け人」による仕分けは「あくまで非常手段」で「参考意見」と心得るべき。最終的には、ともに選挙で選ばれた知事が予算を提案し、議会が最終決定するべきなのです。
今後は前向きに「事業仕分け人に頼らないで済む地方自治」を、湯崎さんも議会も良い意味での「チェックアンドバランス」により、取り戻していただきたいと思います。
関連記事
「湯崎英彦の宝さがし」知事が県民と直接対話広島・湯崎県政(6)
http://www.janjannews.jp/archives/2564808.html
鞆の浦「課題に立ち返り、解決の道を」広島・湯崎県政(5)
http://www.janjannews.jp/archives/2285491.html
現地で鞆架橋賛否両派と意見交換へ 広島・湯崎県政(4)
http://www.janjannews.jp/archives/2168368.html
「県民との対話でニーズ汲み取ろう」 広島・湯崎県政(3)
http://www.janjannews.jp/archives/2156283.html
大盛況、年の瀬「事業仕分け」 広島・湯崎県政(2)
http://www.news.janjan.jp/living/0912/0912264816/1.php
「鞆の浦」埋立て架橋計画、事実上白紙に-広島・湯崎県政(1)
http://www.news.janjan.jp/area/0912/0912034001/1.php
「知事」ではなく「湯崎さん」と呼んでください-広島県知事、初登庁
http://www.news.janjan.jp/government/0912/0911303881/1.php
広島県知事選、かくして湯崎英彦さんは勝利した
http://www.news.janjan.jp/government/0911/0911082868/1.php
県政無惨 広島県知事引退で残された苦すぎる教訓
http://www.news.janjan.jp/government/0906/0906245734/1.php
関連リンク
ようこそ知事室へ
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/page/1173257463983/index.html
湯崎さんのTWITTER
http://twitter.com/yuzakihide
広島県議会
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/gikai/
◇記者の「ブログ」「ホームページ」など
広島瀬戸内新聞ニュース
http://hiroseto.exblog.jp
